2018年1月7日からスタートしたNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」。
Twitter上などでは「西郷どんの鹿児島弁がわからない。。。」とかなりの盛り上がりを見せていました。私は父が鹿児島人なので、幼少期の15年くらいを鹿児島で過ごした私としてはリアルタイムで見れなかったのが悔やまれます((+_+))
今回は、鹿児島弁を思い出しながら、西郷どんで話題になっていた「やっせんぼ」などの薩摩ことばの意味を解説していきます。
鹿児島弁(薩摩ことば)が難しい理由
鹿児島弁(薩摩ことば)はイントネーションが独特で、他県の人にはかなり難解らしいのですが、鹿児島県民にはそれが普通です。今は隣の県の熊本に住んでいますが、結構違う言葉も多いです。
熊本や福岡・博多あたりは似ている言葉もありますが、どうして鹿児島弁だけが急に難しいのでしょう?
諸説ありますが、薩摩の島津の殿様が江戸幕府から島津家を守るために、スパイ対策として外部の人間にわからない言葉を方言に組み込んだのが始まり。というようなことを子供の頃に聞いていました。
その当時は江戸時代初期で参勤交代のあった時代。宮中では隠密語が使われていたそうで、外部からのスパイを防止するために自分達しかわからない言葉を編み出していました。その言葉を薩摩の方言に組み込んで独特な薩摩ことばがうまれたとする説が有力のようです。歴史は変わることがあるので、確かではありませんが。。。
そう考えると、隣の県の熊本と全然違う言葉になっているのも納得できる気がします。
西郷どんの鹿児島弁「やっせんぼ」とは?
初回に放送された西郷どんのタイトルに含まれていた「やっせんぼ」
元鹿児島人としてはわかるでしょ。という言葉なのですが、『臆病者』という意味です。他には「役立たず、意気地なし」という意味があります。
言葉の由来は「やっせん=役にたたない」からきていて、鹿児島弁で「しない」を「せん」と言うんです。「ぼ」は坊やとか坊主という意味。ちなみに熊本では「~せんね」とか言いますけど、「~しなさい」「~しよう」という意味で使います。
「やっせんぼ」の使い方としては、小さい頃に父や祖母から何かに挑戦するのをためらっていると、「やっせんぼっじゃ!」と言われていました。
他にも似たような意味で使われる鹿児島弁に「ひっかぶい」があります。「弱虫」という意味で使われますが、「おもらしをする」という意味でも使われます。
意味「おかあさん、もう、おしっこでちゃう。」
意味「漏らしたの?」
西郷どんの鹿児島弁講座
ニュースにもなるほど、西郷どんの鹿児島弁が他県の人には難解だったようで、字幕がないと聞き取れず、字幕でも意味が分からない人も続出したようです。いくつかピックアップしてお伝えしていきます(^^♪
- ちごう。うちの旦那さぁはこげな人じゃなか!こんな人じゃあいもはん!
- 残念じゃが、こん腕はもう使い物にないもはん
- なんとか治してたもんせ!先生、助けてたもんせ!
意味:違う。うちの旦那様はこんな人じゃない!こんな人じゃありません!
意味:残念ですが、この腕はもう使い物になりません。
意味:なんとか治してください!先生、助けてください!
ここら辺は、文章のつながりからわかる方も多いと思いますが、乱高下するイントネーションにセリフが入ってこないという方もいたようですね。他には、
- キバいもんそ!
- じゃっどん
- じゃっで
- じゃっど
意味:頑張ろう!
意味:そうだけど、しかし
意味:だから
意味:そうですね
翔ぶが如く
今回の西郷どんは西田敏行さんがナレーションを務めていますが、今から28年前の1990年に放送された『翔ぶが如く』を思い出してしまいました。
西田敏行さんが演じる西郷隆盛と鹿賀丈史さんが演じる大久保利通が主役の大河ドラマで、当時「翔ぶが如く」の大きな展示場が鹿児島市内にできて行った記憶があります。
西郷どんを演じた西田さんが語りとして参加されているというのもなんか素敵ですね。
西郷どんの鹿児島弁に説明文を!
元鹿児島人として、西郷どんで鹿児島の魅力が伝わるのはすごく嬉しいことですが、他県の人には難解だという鹿児島弁にテロップ等で説明する場面をもう少し増やしてほしいという要望もあがっているようです。
今後の西郷どんのテロップにも注目しながら、鹿児島弁を存分に楽しんでいただきたいと思います。
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